今、日本女性の30人に1人が乳がんにかかるといわれています。ここ30年の急激な増加は、食生活やライフスタイルの変化がエストロゲン(女性ホルモン)の分泌に影響しているためとみられています。
乳ガンは乳房にある乳腺(母乳をつくるところ)に発生する悪性腫瘍です。細胞がガン化して増えはじめるとしこりになります。
今、日本女性の30人に1人が乳がんにかかるといわれています。ここ30年の急激な増加は、食生活やライフスタイルの変化がエストロゲン(女性ホルモン)の分泌に影響しているためとみられています。
乳ガンは乳房にある乳腺(母乳をつくるところ)に発生する悪性腫瘍です。細胞がガン化して増えはじめるとしこりになります。
これまでの乳がん検診は経験もばらばらな医師による視・触診のみでした。これでは1000人に1人の発見率しかなく、一方では検診から、ほどなく自己検診で乳がんを発見するひとが現れる始末。すなわち見落としです。
ですから、このような検診で乳がん死が減少するわけがないのです。欧米では患者数こそ増え続けていますが、約20年も前からマンモグラフィーを検診に導入し、乳がんで亡くなる方の減少を認めています。
マンモグラフィーや超音波検査併用の検診が見落としを減らし、さらには手に触れるようになる前の真の早期癌を発見するチャンスを与えてくれたのです。ここに検査を併用する検診の意義があります。
個人的な見解として、視・触診のみの市町村の検診は受けても意味がないと言えると確信しています。しかし、自覚症状のない方の月1回の自己検診は価値があることもお忘れなく。
マンモグラフィー(右図)はレントゲンフィルムの板と圧迫板の間に乳房をはさみ、ごくわずかな放射線で乳腺を撮影する装置です。まだ乳管内に留まっている、転移の危険性のない非触知乳がんを発見する手段の一番手です。
乳房の脂肪化が進む50代以上の女性に対し、乳がん診療ガイドラインでもグレードA、すなわち強く推奨すると太鼓判を押しています。40代の女性もグレードB、推奨できると判断しています。
より若い女性には超音波検査をお勧めしますが、一度はベースラインとなるマンモグラフィーを撮りましょう。乳房をはさまれて痛いのでは?と何の根拠もない先入観をお持ちの方が多いのですが、乳がん発見の遅れはもっと痛い!のです。
超音波検査は無害でリアルタイムに行えます。サイズや形状の詳細な記録が可能で経過観察時にも威力を発揮します。また、手に触れない、超音波でしか捕らえられないしこりの一部を採取(生検)し、確定診断を得ることも可能です。
さらに、当院にはマンモグラフィーでのみ微細石灰化として確認できる、超早期乳がんの位置を特定できる特殊な装置も備えています。
マンモグラフィーについては、生理の前は乳房が張って、検査時に痛む方が多いようです。
したがって、検査に適した時期は、生理が始まってから二週間位の期間がおすすめです。
乳房に超音波を出す揉触子(プローベ)という器具を当て、跳ね返ってくる超音波を合わせることで検出率/診断率がアップします。
検査時間は10分程度で、痛みなどはまったくなく、身体に無害です。